クマシロ日記 ♯7 案山子

クマシロ日記

家庭菜園も順調なので、ここらで思いきってリンゴの木を植えることにしました。
ヒマラヤ野さん家のユキオ君に色々と助言をもらって何とか無事に植えられました。
さすがは未来の植物学者! すごい詳しい! とっても頼もしい。

とにかく楽しみ過ぎて1日何回も様子を見てしまいます。早く実がなるといいな〜。
ゴリ沢君もリンゴが好きだから実がなったら持っていってあげようと思います。

そんなこんなで、さっき様子を見に行ったら……な、何これ!?

突如として現れた……カボチャ……のカカシ?
誰かのイタズラ? プレゼント? 不法投棄? まさか、カカシの家出?

どうしたものかな……と思っていたら、お隣のアダムスさん家のパパさんが来て「おやおや。やっぱりこっちに届いてたんだね」と一言。

どうやら、これはパパさんからの贈り物だったようです。
「この間のお菓子のお礼に面白いものを見つけたから、お礼にと思ってね。家庭菜園をしてるって聞いたから、こいつが役に立つと思うよ」と言ってました。本当は一緒に届けに来るはずだったんだけど、手違いでカカシだけが先にワタシの所に届いてしまったのだとか。

そうそう。この間、料理を作り過ぎてしまったのでアダムスさんのお宅にお裾分けしたんです。ポンデケージョだったかな? そのお礼にとのことなんだけど、逆に気をつかわせてしまって申し訳ない気がします。

それから、パパさんを玄関まで見送って家に戻ろうとした時、プー子さんに会ったので挨拶をしました。
「洗濯機はどう?」と聞かれたので「買って良かった」と伝えました。だって、土いじりをした後でもスイッチ1つで洗濯ができちゃうんだから本当に買って良かったと思う! あの手洗いの悪夢はもうこりごり!

そんな感じの世間話を少しだけしてからプー子さんと別れたのですが……

思わず二度見してしまいました。
庭にあるはずのカボチャのカカシがプー子さんと喋ってる……ど、ど、どういうこと!?

とにかく、カカシにバレないようにパパさんに電話をしたら「あれ、言ってなかったっけ? パッチーには日中だけ魂が宿るんだよ。庭仕事を手伝ってくれる陽気で面白いヤツだよ! 仲良くしてやってくれよ。ハッハッハッ!」とのこと。
さっきは何にも思わなかったけど、パパさんが言ってた「こいつが役に立つ」の本当の意味が今わかりました。仲良くって……それ早く言ってよ〜ぅ!

ちなみに、このカカシは『パッチー』という名前だそうです。

その後、何日か様子を見ていたけど、パパさんが言う通り悪いヤツではなさそうです。
カカシだけあって植物のことに詳しいみたいで、ユキオ君と話が合うみたいです。時々、2人で楽しそうに話してます。

ちょっと話が逸れますが、ゴリ沢君が さだまさし さんのファンなんですが……いつもカラオケで案山子を歌いながら号泣するんです。故郷のお母さんを思い出すんだとか。歌詞的には逆な気がするけど……っていうか、ゴリ沢君の実家って電車で1本の隣の県だって聞いたような気がするけど? まぁ、うん。ワタシも案山子は素敵な歌だと思います。

それにしても……この不思議なカカシ。どういう仕組みなんだろう? ルンバみたいな感じ? 充電式のAIロボットみたいな。

パパさんは「魂が宿る」なんて言ってたけど……まさかね。
日本には付喪神(つくもがみ)っていう長い年月を経た道具とかに宿る精霊がいるっていうけど、見た感じ新しい気がするしなぁ。こう見えて、すごいビンテージなのかな?

外国にあるっていう霊が取り憑いた家具をテレビで見たことあるけど……いやいやいや。まさか……ねぇ?

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※クマシロ日記の画像は Electronic ArtsTheSims4 のスクリーンショットです